第20章

由利の瞳に悪意が閃いた。琳がレースに参加し、そのまま死んでくれたら、どんなに愉快だろうか。

由利が和也に目配せすると、和也はすぐさま態度を豹変させて言った。

「身の程知らずにも俺と勝負したいって言うなら、受けて立ってやるよ」

「琳、約束しよう。もしお前が勝ったら、二千万払ってやる」

「だが、もしお前が負けて、しかも生きて飛行機から降りられたら――服を脱いで飛行場を全裸で一周し、『私はブスです』と大声で叫べ。やれるか?」

「おいおい、そんなエグい賭けすんのかよ!?」

野次馬たちが次々と口笛を吹き鳴らし、現場の熱気は一気に沸騰した。

琳は眉をひそめもしない。

「別にいいわよ」

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