第36章

「琳、知ってる? 学校で噂になってるんだけど、由利とあの噂の彼氏、遠くの郊外で溺れたらしいの!」

「たまたま通りかかった村人が助け出してくれたみたい。でも由利は極度の脳内酸欠で意識不明になって、今は集中治療室にいるんだって!!」

興奮気味にまくしたてる梨乃をよそに、琳は淡々と冷たい水を喉に流し込んだ。

「……死ななかったか。まあ、見逃すのはこれが最後ね」

天狗と結託して暗殺者を差し向けたかと思えば、今度は学校で自分を溺死させようとした。かつて『血羽』と呼ばれていた頃の彼女なら、とうの昔に一刀両断して息の根を止めていただろう。

この身体に代わってから随分と丸くなったものだが、次があれ...

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