第38章

「琳、あんたいい加減にしなさいよ! 親を脅す気!」

雪枝が後ろで金切り声を上げると、夢子もそれに同調する。

「お姉ちゃん、恩知らずなこと言わないでよ。これ、お姉ちゃん宛てだとしても、お姉ちゃんは橘家の人間なんだから、橘家に贈られたのと同じ。お母様に渡すのが筋でしょ!」

夢子の言葉に気を良くした雪枝は、彼女に向けて笑みをこぼした。

「やっぱり夢子は親孝行ね。どこかの誰かさんとは大違い。本当に恩知らずなんだから!」

夢子は内心でほくそ笑みながら、さらに嫌味ったらしく続ける。

「お姉ちゃん、まさかこれっぽっちの品をお母様に譲るのも惜しいの? もういい大人なんだから、少しは親孝行したらど...

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