第49章

琳は淡々と言い放った。

「本当にその値段で売るつもり?」

中年男は琳のその態度を見て、金がないから強がっているのだと思い込み、顎をしゃくって鼻息を荒くした。

「この山月花のエキスがどれだけ希少か、分かってるのか?」

「山月花は一輪育てるだけでも至難の業だ。ましてやそのエキスとなれば、数十輪を使ってやっと抽出できる代物なんだよ。だからこれだけ高価なのも当然だ。F市全体を探したって、十輪栽培できているかどうか怪しいレベルだからな」

琳は鼻で笑った。

「一億? それは古郷先生がつけた値段? それともあんたが勝手につけたの?」

古郷先生は以前から血羽と交流があり、古くからの知り合いでも...

ログインして続きを読む