第16章 危篤

これはあまりにも卑怯なやり方だった。

相手に大打撃を与えるためなら、自分も大きな傷を負うことを厭わない――そんな戦法だった。だが、三浦央士はそれに耐えられる。けれど、工藤洸平には耐えられない!

工藤花恋はそれを聞いた瞬間、さっと血の気が引いた。口を開きかけたところで、宮崎健が手を上げて制した。

宮崎健は三浦央士を見た。まるで、滑稽なピエロでも眺めるように。

彼はスマホを取り出し、ある動画をそっと再生した。

画面に映っていたのは、夜市の防犯カメラ映像。

そこには、三浦央士が車を停め、降り、荒々しい足取りで工藤洸平のもとへ歩き、耳元に何かを囁き――そして工藤洸平が拳を振るうまでの一部...

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