第19章 ベッドの写真

「あの女はあなたのことなんてどうでもいいのよ。私だけが、あなたを大事にしてる。工藤花恋の頭にあるのはお金と、あの弟だけ。あなたに一度でも本気だったこと、あった?」

「私だけ……央士、私だけがあなたを本気で愛してるの……」

酒のせいか、それとも鼻先をかすめた馴染みの香水の匂いのせいか。

三浦央士の瞳にこびりついていた荒々しさが、じわじわと薄れていく。代わりに沈んでいったのは、底なしの疲労だった。

彼は振り返り、目の前で泣いている女を見た。

視界が滲む。

そこにいるのは、岡田明菜のはずなのに――工藤花恋が重なった。

「……泣くな」

三浦央士は手を伸ばし、涙を拭おうとする。だが指先...

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