第148章 亀裂は永遠に

秘書は呆気にとられた。

「どう……どう書き直すのですか?」

西園寺京夜はきびすを返し、外へと歩き出した。その長身の背中には、微かな寂寥感が漂っていた。

「こちらの姿勢は極限まで低く、相手への利益は極限まで高くしろ。彼女が拒絶できず、かつ『施し』の匂いを一切感じさせない、あくまで対等な提携案を作るんだ」

彼はようやく悟ったのだ。

去りゆく彼女を振り向かせる唯一の方法は、より豪華な籠を作ることではない。

自分自身が、彼女にとって「帰りたい」と思える場所になることだと。

西園寺ホールディングスとAethelの第一回正式協議は、Aethel本社の会議室にて行われることとなった。

長い...

ログインして続きを読む