第156章 彼を追い出した

西園寺京夜は彼女を凝視し、胸を激しく上下させていた。

彼女は、自らをこれほどまでに傷つけ、無様な姿を晒してでも、彼を突き放そうとしたのだ。

数分後、大柄な警備員が二人飛び込んできた。彼らは室内の惨状を目の当たりにし、一瞬立ち尽くした。

「お客様、ご無事ですか?」

「その男を追い出して」

葉山立夏は西園寺京夜を指差し、氷のような声で告げた。

「お客様、直ちにご退去願います!」

警備員が一歩踏み出し、西園寺京夜に出口を促す仕草をした。

西園寺京夜は動かず、ただ葉山立夏を見つめ続けた。

彼女の顔にわずかでも動揺を、あるいは憎しみでもいいから、感情の色を探そうとした。

だが、そこ...

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