第239章 完璧な閉ループ

葉山立夏は誰よりも率先して動いていた。

驚異的な学習能力と論理的思考力を武器に、技術スタッフさえ思いつかないような最適化プロセスを次々と提案していく。

三日三晩、彼女の睡眠時間は四時間を切っていた。

そして四日目の未明、全員が限界を迎えようとしていた。

「やっぱり駄目だ」

充血した目をこすりながら、研究員の一人が掠れた声で言った。

「既存の結晶構造で再構築しても、強度が理論値に届かない」

尾方教授も疲労困憊の様子だ。老眼鏡を外し、眉間を強く揉んでいる。

美濃達雄が仕込んだこの『バックドア』を修復するには、根幹となるロジックの一部を覆す必要がある。だが、そんな時間はどこにもない...

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