第253章 私にしかできない

カメラのフラッシュが、一斉に瞬いた。

誰もが我を忘れて熱狂していた。西園寺ホールディングスの社長が、スキャンダルまみれの女性科学者を自ら庇うために表舞台に立つなど、誰が想像できただろうか。

西園寺京夜は眼下の記者たちを一瞥だにせず、ただ真っ直ぐに葉山立夏へと視線を注いでいた。その姿は、有無を言わせぬ絶対的な庇護の意志を物語っていた。

彼はマイクを受け取ると、氷のように冷たく澄んだ声で告げた。

「『プロメテウス』は技術を揉み消すだけでなく、人の命をも平然と奪う」

彼が軽く合図を送ると、背後の巨大スクリーンから資料やデータが消え、一本の映像が映し出された。

それは、桧物基詞のスマート...

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