第261章

反応がない私を見て、彼女は少し気まずそうにしながらも、熱心に自己紹介を続けた。

「紗夜、私よ、ネリダ・ヴァルナ。前にずいぶん長いこと一緒にいたじゃない。ずっと私のことリダって呼んでたのに、忘れちゃったの?」

リダ?

必死に記憶を辿ってみたが、その名前に結びつく記憶は欠片も浮かんでこない。

「ごめんなさい、本当に覚えてなくて」

リダは全く気にする様子もなく笑った。

「いいのよ。もう二年ぶりだもの、忘れてても無理ないわ。それより、体調は良くなった? 前みたいに不眠症に悩まされたりしてない?」

「不眠症?」

私はさらに混乱した。

昔から睡眠の質は悪くないし、眠れなくなることなんて...

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