第262章

足がもつれ、危うく地面に倒れ込みそうになった。

「小林さん!」

少し離れた場所にいた坂東がその光景を目にし、血相を変えて叫んだ。

その直後——

鼓膜を破るような激しい衝突音と共に、その車は周防幹也から一メートルも離れていない街灯に激突した。

猛烈な衝撃を受けた車のフロント部分は大きくひしゃげ、中央から深く陥没している。瞬く間に立ち込めた黒煙が、車体を完全に飲み込んだ。

どうにか体勢を立て直したものの、鼻を突く煙を吸い込んでしまい、私は激しく咳き込んだ。

慌てて口と鼻を覆い、咳き込みながら周防幹也の姿を探す。

少しして、彼がベンチから転げ落ち、額を押さえて痛みに耐えているのを見...

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