第264章

電話がかかってきたと同時に、私は急いでそれを受け取り、「立花謙一」と声をかけた。

すると彼は笑いながら祝福してくれた。

「今回もまたトップか。俺の婚約者は本当にすごいな」

その低く響く、少しからかうような声に、私は思わず頬を熱くした。

「まあね。今回も運が良かっただけよ」

「運なんかじゃない。君が何十年も一日たりとも休まず努力し続けた結果だ」

立花謙一はそう言って、急に声を沈めた。

「俺がいなければ、その栄光はもっと早く君のものになっていたはずなのに」

彼の口調の変化に気づき、私は慌てて尋ねた。

「坂東から、立花のお祖母様が目を覚ましたって聞いたわ。それで、お祖母様は何か言...

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