チャプター 181

オードリー視点

食堂は時計の針が刻む音さえ聞こえるほど、静まり返っていた。

「正確には、いつ発つんだ?」静寂を破ったのは、キャスパーだった。

「月曜の朝よ」心にもない軽やかさで、私は答えた。

「展覧会の準備を確認しに行くだけ。三日、長くても四日よ」

キャスパーは頷いたが、その表情は読み取れなかった。

けれど、部屋の温度が数度下がったように感じたのは確かだ。

ついさっきまで学校のことを楽しそうに話していたノアは、今や俯いて、皿の上の豆をフォークでつついている。

「ご飯、お口に合わない、坊や?」私は手を伸ばして、彼の子どもらしい髪を撫でながら尋ねた。

ノアは首を横に振ったが、顔は上げなかった。

...

ログインして続きを読む