第12章

警備員が駆けつけ、太田喜美を取り押さえた瞬間になって、林田朔夜はようやく腰の奥に鈍い痛みが走るのを感じた。

さっき藤原承弦に引きはがされた拍子に、身体をひねってコーヒーテーブルの角にぶつけたのだ。

痛みは遅れて、けれど容赦なく襲ってくる。林田朔夜は思わず息を吸い込み、顔色がさっと青白くなった。腰が抜けそうで、まっすぐ立っていられない。

その様子を見て、藤原承弦の胸がずしりと沈む。

「どこだ」

張り詰めた声。肩を押さえる手は緩まないまま、視線が彼女の身体を素早くなぞった。

「腰……っ」

林田朔夜は痛みに息を詰まらせる。

藤原承弦の顔色が、さらに悪くなった。

彼は宮本奏夢の複雑...

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