第13章

彼女が顔を上げると、周防島一が数歩先に立っていた。

カジュアルなシャツに長ズボン。肩にはラフにバッグを掛けている。出張というより、気分転換に来たと言われたほうがしっくりくる格好だ。

「周防さん?」林田朔夜は意外そうに目を瞬かせる。「こんなところで……」

「ほんと、妙な縁だよな」

周防島一は近づき、目元に笑みを浮かべた。

「S市に仕事で?」

林田朔夜は頷く。

「プロジェクトで急ぎの案件があって。対応しないといけなくて」

「星空の試験飛行の場所?」

あまりに直球で、林田朔夜は目を見開いた。

「……どうして知ってるの?」

周防島一は肩をすくめ、苦笑する。

「この業界、狭いん...

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