第16章

食事を終えると、林田朔夜は背筋をすっと伸ばし、公的な打ち合わせでもするかのような顔になった。

彼女は経緯を簡潔に、要点だけ並べて説明した。

遠藤暁星は聞くうちに表情を引き締め、林田朔夜の冷静さと筋道の立った思考に素直に驚く。

――彼の知る林田朔夜は、こんなふうじゃなかった。

「つまり」林田朔夜が締める。「太田強の背後には人がいる。正面からぶつかっても無駄。本人の口を、自分から開かせる」

「どう動く?」遠藤暁星が問う。

「太田強に関する「ネタ」をいくつか掴んだ」林田朔夜の声は淡々としている。「今日の午後、警察に資料が届く。あいつが頭を抱えるには十分」

「それから……」

一瞬だけ...

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