第19章

「宮本奏夢とは話をつけた。――あいつが、俺たちのことに首を突っ込むことはない」

「それからお前だが……林田朔夜は俺の人間だ」

藤原承弦が目を沈め、冷えきった声で言い切る。

「彼女のことに、余計な手を出すな」

電話口の遠藤暁星は眉をつり上げ、空気を読んでそれ以上は挟まなかった。

現場の状況を、要点だけ手短に藤原承弦へ報告する。

向こうが、しばし黙る。

藤原承弦の脳裏には、あの女が冷静に立ち回る姿がありありと浮かんでいた。

「……ふん」

鼻で小さく鳴らしたそれが嘲りなのか、別の感情なのか、自分でも判然としない。淡々と告げるだけだ。

「分かった」

通話終了。

遠藤暁星はスマ...

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