第45章

林田朔夜は彼を見つめ返した。

ライトを浴びた横顔は輪郭がくっきりと浮かび、瞳に宿る感情は一切、隠されていない。

拒む言葉が、喉の奥で消えた。

視線を落とし、長い沈黙。

「……わかった」

藤原承弦が、ほっと息をつく。

伸ばされた腕が、彼女を抱き寄せた。

林田朔夜は彼の胸に額を預け、鼓動を聞く。とくん、とくん。一定で、揺るがない。目を閉じた。何も考えなかった。

翌朝。

林田朔夜は早く目が覚め、手早く身支度を整えた。出ようとしたところで、藤原承弦が起きた。

「そんなに早く出るのか?」

ベッドヘッドにもたれ、眠気の残る掠れた声。

「前はさ……いつも一緒に出てただろ」

林田朔...

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