第33章

米崎梨央は米崎梨央で、新村の屋敷を出るとそのまま家へ戻った。道中、さっきの出来事を思い出さないよう、意識して頭の中を空っぽにする。

農場へ着くなり、門の前に見慣れない高級車が何台も停まっているのが目に入った。どれも記憶にない車種ばかりだ。

(……何、これ)

一瞬固まったところへ、清水恵美がぱあっと顔を綻ばせて飛び出してきた。手には、何かのリストまで握っている。

「全部、贈り物よ。滋養品に、それから宝飾品。ほら、これ……新村家の奥さまが人を寄こして届けさせたの。今日、嫌な思いをさせたからって。厄払いっていうか、気持ちを落ち着かせるための――ね」

恵美はそう言いながら、包みを次々開けて...

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