第40章

医師は小瓶の蓋を開けると、まず香りを確かめ、それから掌に薬を数粒あけて、じっと目を凝らした。

顔つきがみるみる硬くなるのを見て、新村奥さんと新村慎之介は視線を交わす。

一方の顧辞だけは終始平然としていて、医師の検分を堂々と受けていた。

医師は錠剤を指先で転がし、鼻先へ寄せてもう一度匂いを嗅ぐ。次の瞬間、驚愕に染まっていた目が、ぱっと歓喜に変わった。

『……これ、まさか……! 我々がずっと探していた、伝説の強心薬じゃないですか。開発できるのは、謎の最上級ラボただ一つだと噂されている――』

その言葉に、新村慎之介の表情がわずかに揺れた。

新村おばあさんは目を丸くする。

『それって、...

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