第41章

執事は困ったように肩をすくめた。『先代がご存命の頃、早宮家のご当主――早宮正山様とは懇意にしておられました。お孫さんが訪ねて来られたとなれば、情としても筋としても、一度くらいはお目にかからねばならないかと……』

執事が慎重にそう口にすると、新村おばあさんはわずかに動きを止める。

傍らの新村奥さんも取りなすように言った。『梨央は、もう私たちの家の未来のお嫁さんよ。あちらとは何の関係もないわ。お母さまも、そうお怒りにならずに。社交辞令だけしてお帰しすればいいの』

新村おばあさんはこわばっていた表情をようやく少しだけ緩め、鼻でふんと鳴らした。

『いいでしょう。呼びなさい。早宮のご当主の顔を...

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