第53章

翌日、米崎梨央はふたたび鈴木グループへ戻ってきた。

――けれど、鈴木グループの空気は一変していた。

今回、彼女は社長として姿を現す。その事実だけで社内外がざわつくのも当然だった。

光が運転する車が正門前に止まるや否や、かなり手前からでも分かる。待ち構えていたのは、ずらりと並ぶ経済記者たちだった。

米崎梨央がわずかに眉を寄せる。

『……どういうつもり? あいつらが呼んだの?』

『間違いない』

光はブレーキを踏み、シートベルトを外しながら、冷えた声で吐き捨てた。

『わざとだ。お前が鈴木グループの社長になっても、絶対に平穏にさせないってことだろ。経済記者を並べて囲ませて、恥かかせる...

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