第243章 彼の好きは、いくらの価値

鈴木莉緒は浅野静香を引っ張って、彼らを先に行かせた。

もともと白石綾子は鈴木莉緒を見て口を開きかけたが、結局、森遥人に押されて行ってしまった。

「遥人さん、莉緒さんに会うの久しぶりなのに、挨拶しないんですか?」白石綾子は顔を上げ、不機嫌そうな顔の男を見つめた。

「必要ない」

白石綾子は軽く唇を噛んだ。「あなたたちがこうなったのには、私と姉さんのせいでもあるのに」

「お前たちには関係ない」森遥人は彼女を車に乗せた。「考えすぎるな」

白石綾子は車の中に座り、前を見た。鈴木莉緒と浅野静香がゆっくりと、車に目もくれずに前を通り過ぎていくのが見えた。

森遥人は車椅子をしまい、車に乗り込んだ...

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