第88章 家の猫、落ち着かない

他の参加者たちが、森遥人の回線に問題があるのではないかと尋ねていた。彼の声は聞こえず、姿も見えない。

森遥人は身の上でうつ伏せになっている女に目をやり、言った。「カメラが壊れた。君たちで続けてくれ」

鈴木莉緒がいることで、森遥人はやはり影響を受けてしまっていた。

温かく柔らかな玉を抱いているのだ。しかもこれほどの尤物。男として、自制できるはずがない。

彼女はむやみに動いたりはしないが、その呼吸は耳元で聞こえ、心臓の鼓動は彼のそれに寄り添っている。彼女が存在しないものとして扱うことなどできはしなかった。

この会議は内容が多く、しかも長い。

鈴木莉緒は身じろぎ一つしないわけにはいかなか...

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