第170章

本当に恐ろしいのは、彼の背後にいる美玲だ。

あるいは彼女こそが林田家の真の支配者であり、翔太など、ただ矢面に立たされただけの無能な操り人形に過ぎないのかもしれない。

風呂から上がると、私は歩美に佐藤弁護士の連絡先を調べてほしいと頼んだ。彼に会うつもりだ。

歩美は黙って頷き、すぐに手配に向かった。

ほどなくして彼女が戻ってくる。

「佐藤弁護士ですが、明後日の午後二時の便で海市にいらっしゃるそうです。ご都合はいかがでしょうか」

私は頷いた。

ちょうどいい。その間に英気を養い、じっくりと考えよう。これから始まる翔太との闘いを、どう進めるべきか。

私は歩美に指示を出した。

「私の名...

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