第237章

「いずれにせよ、二つの会社の株主という立場は目立ちすぎるわ。だから、私は姿を隠すしかないの」

「変な連中に利用されたら、それこそ厄介なことになるもの」

「確かに……そこまで気が回らなかったな。そういえば、蛯原理久の野郎も来てるって?」

「ええ、来てたわ。脅しをかけてきたけれど、もちろん乗らなかった」

「上出来だ。あいつは陰湿だからな。関わるとまるで墓場を歩いてるみたいに薄ら寒くなる」

 高橋文也のあまりに率直な言い回しに、私は思わず吹き出してしまった。

「文也さん、まずはゆっくり休んで。入札会は一時からよ。私は立ち会えないけれど、西田蓮がいるから心配しないで」

「任せてくれ。俺...

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