第273章

奈菜は鼻を鳴らし、ふてぶてしい態度で言い放つ。

「あいつにはもう言ってやったよ。『次やったら絶対にネットで晒すからな』って」

 奈菜のスタジオが持つ現在の影響力を考えれば、汐音という人間をネットに晒すことは、決して些細な騒ぎでは済まないだろう。

 私はぺろりと舌を出した。

「さすが奈菜、実力ありすぎ」

「実力? そんなの関係ないわよ。ただ気に食わないだけ。

いい? あいつをダムに放り込んでみろ。

あいつの『猫かぶり』成分が強すぎて、日本中の水道水がシロップになっちゃうわ」

 彼女の言葉に、私は思わず吹き出した。

 奈菜の激辛スパイスのような性格は、今もなお健在だ。

「蓮の...

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