第295章

小林奈菜は私たちの方を向き、会場やモデルの手配について話し合っていた。

 北川歩美も、渋々といった様子でそれに同意する。

 ただ、自分のスタイルに自信がないから、小林奈菜のデザインした服を着こなせるか不安だとこぼした。

 小林奈菜は笑って手を振る。

「大丈夫よ、モデルさえいてくれれば……」

「それに私のデザインは、いつだって着る人の体型を活かすことを一番に考えてるの。服が人を選ぶうんじゃなくて、人が服を着るんだから」

 その点に関しては、私も小林奈菜を全面的に信頼している。私はすぐに北川歩美の手をポンと叩いて励ました。

「安心して。小林奈菜は有名なデザイナーだし、彼女の服の良さ...

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