第315章

母にああまで言われてしまっては、もう従うほかない。

私は気を取り直してできる限り身なりを整え、薄化粧を施してから、直也を学校まで送っていくことにした。

校門の前は行き交う人々でごった返しており、路肩には多くの送迎車が停まっている。

私が直也を送っていく姿は、確かに人目を引いたようだ。子供たちの好奇心に満ちた視線が、私と直也の間を行き来しているのが分かる。

その時、ツインテールの女の子がぴょんぴょんと跳ねながら近づいてきた。直也の目の前で止まると、顔を上げて私を真剣な眼差しで見つめ、こう言った。

「おばさん、こんにちは。直也くんのママですか?」

あどけない声に、心が和む。私は少し身...

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