第326章

以前なら、「陽菜ちゃんも泊まりにおいでよ」と誘っていただろう。でも今日はどうしてもその言葉が喉元で止まってしまった。

あの家族を、かつてのように心から信じることができなくなっていたからだ。

翔太と離婚した後も、彼の家にわずかでも情が残っているとすれば、それは陽菜という子の存在があったからこそ。

だが、これまでの出来事が私の心に警戒心を植え付けた。

陽菜は一体何を企んでいるのか? 連絡を取り合っている相手は誰なのか?

疑念の種が心に埋め込まれ、彼女を見るたびに、その種は根を張り芽を吹いていく。

陽菜の性格からして、裏で何か考えているに違いない。

彼女は直也より年上だ。

この歳で...

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