第327章

弘之は言葉を濁していたけれど、結局のところ、また奈菜に会いたいということなのだろう。

 電話を切ったあと、私は思わず笑みをこぼしてしまった。

 何はともあれ、あの二人が上手くいけば私たちにとっても悪い話ではない。実際、結構お似合いだと思うし。

 ただ、奈菜の性格を考えると、すぐに恋愛だの結婚だのという展開にはなりそうもないけれど。

 少し心配もしている。

 もし二人が付き合って、その後別れるようなことにでもなれば、顔を合わせるたびに気まずい思いをするのは私たちなのだ!

 当面は弘之に調査してもらうことも多いし、なんだかんだで私たちは全員「友達」みたいなものだから。

 そう考える...

ログインして続きを読む