第342章

西田蓮が教えてくれたのだが、昨日直也と同じテントで寝た際、あの路地裏で危ない目に遭いかけたときの話が出たらしい。

蓮としては、直也の心をケアして恐怖心を和らげてやりたかったようだが、意外なことに直也の口から出たのは、すべて自分を責める言葉ばかりだったという。

あの時はあまりに突然で、自分はまだ子供だからママを守る力がなかった──そう直也は嘆いていたそうだ。私が彼を突き飛ばした時も、本当はその場に残って私と一緒に立ち向かいたかったのだと、悔しさを滲ませていたらしい。

けれど、あの瞬間の私にとっての「守る」という行為を無駄にしないためには、私の言うことを聞いて「聞き分けのいい子」になるしか...

ログインして続きを読む