第35章

その言葉を翔太の口から聞くと、余計に皮肉めいて聞こえた。

私は冷笑を浮かべる。よくもまあそんなことが言えるものだ。

しかし、表面上は何も知らないふりを装った。「それなら今度、彼女と会って話でもしないとね。彼女、辞める時も私に一言もなかったんだから。せっかく目をかけて育ててあげたのに」

翔太の瞳の奥に、動揺が走る。「気まずかったんじゃないかな」

「彼女の連絡先、知ってる? まずは連絡してみたいんだけど」

私が言い終わるか終わらないかのうちに、翔太はすっと身を正し、きっぱりと言い放った。「知らない」

それから私を一瞥し、言葉を続ける。「知らないよ。俺がどうして彼女の連絡先なんて知って...

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