第359章

西田蓮と正式に付き合うことになった以上、友人に隠すつもりなど毛頭なかったし、ましてや家族になど尚更だ。

 今日、彼を恋人として「本採用」にした時点で、帰宅したら母には必ず話そうと決めていた。

 そう口にしながら、先ほどの母の推測を思い出し、胸がチクリと痛んだ。

 私が西田蓮に対してどれほど酷い態度をとっていたか、周囲には丸わかりだったのだ。母は身内だからこそ、あえてストレートには言わなかっただけなのだろう。

「私、そんなに彼に対して酷かった……? だからみんな、もっと彼に優しくしろって忠告してくれたのね……」

 母は私の手を優しくポンポンと叩いた。

「お母さんが身内贔屓なのは知っ...

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