第390章

母がその話題を持ち出してくることは分かっていたけれど、いざ言われると少し照れくさい。

 その言葉には、私のすべてを彼に託すような重みがあった。

 西田蓮との絆は十分に深まっているとはいえ、母にあらためて真剣な顔で言われると、やはり感慨深いものがある……。

 親というものは、子供が一生平穏無事に、順風満帆に生きてくれることを何より願うものなのだろう。

 残念なことに、私の前半生——失敗に終わった結婚生活のせいで、母には散々心配をかけてしまった。

 だからこそ、今こうして西田蓮と出会えたことは、本当に幸運だったと思う。

 西田蓮は私の手を握り締め、優しい声で言った。

「由依、おばさ...

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