第403章

そう思うと、遠くに見える二つの人影を見つめながら、私の口元は自然と綻んでいた。

 その時、小林奈菜から着信が入った。私は慌てて通話ボタンを押す。

「由依、そっち随分と騒がしいけど? 何かイベントでもやってるの?」

 電話越しの奈菜の声に、私は思わず苦笑交じりに答える。

「忘れたの? 今日は三者面談があるって言ったじゃない」

「あ、そうだった。てっきり数日後かと思ってたわ……」

 以前の電話の内容こそ覚えていたようだが、どうやら日にちを勘違いしていたらしい。

「じゃあ、西田蓮も一緒なの?」

「もちろん。これも奈菜のおかげよ。あなたが彼に話してくれなかったら、私、自分から言い出す...

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