第412章

 西田蓮がまた私を抱きしめ、私たちはしばらく、静かに言葉を交わしていた。

 いつの間にか、私はそのまま眠ってしまっていた。

 この夜は、とても穏やかに眠れた。夢の中で、昔のことをいくつも見た。

 父がまだ亡くなっていなかった頃のことだ。

 人間って、病気で入院したりすると、急に弱くなるからだろうか。今夜見た夢は、いつものように私を苦しめることはなかった。

 夢の中で父は生きていて、私たち家族は幸せに一緒に暮らしていた。そこに、林田翔太と一緒にいる私はいない。

 私はもう、自立していて、何でも自分で解決しようとする子どもではなくて、人生の一歩一歩をそのたび両親に相談し、ちゃんと連絡...

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