第48章

翌朝早く、林田翔太は早々に家を出ていった。

私は念のため、会社に電話を入れてみた。電話にはすぐ、彼の助手の一人が出た。

「もしもし、林田由依ですけど、翔太は今日どこへ行ったの?」

助手はすぐに察したようだった。「由依さんでしたか。社長は隣の市へ出張に出ております。二、三日戻られないかと。何かご用件でしたら私が承り、申し伝えます」

どうやら林田翔太は、家を出る前に会社にもきっちり申し送りしていたらしい。これでは、私が何か事を起こそうとしても無理そうだ。

ちょうど直也の登校時間も迫っていたので、私は急いで直也を学校へ連れて行った。

校門の前で、山本美希の姿を見かけた。

昨夜の恥ずか...

ログインして続きを読む