第746章 いつもと違う

西田蓮は、わずかに眉間に皺を寄せた。

「さっきの連中、なんか名残惜しそうだったよな。追い出されたってところじゃないか」

「さすがにそれはないんじゃないかな」

主催者にそこまで空気の読めない人間がいるとは思えない。

「ちょっと聞いてくる」

私はそう言って、いちばん話しかけやすそうな、中年の女性に近づいた。

「さっきまで、あの人に何度もショーをやってほしいって言ってましたよね。どうしてもう出てきちゃったんですか」

女性は私を一度じろりと見てから、口を開いた。

「あなたたち、先に出て行っちゃったでしょう。あのマジシャンね、電話がかかってきたのよ。また改めて招待状を出すから、そのとき...

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