第80章

「じゃあ、由依ちゃんはいつ帰ってくるんだ?」

「私のことは放っておいて。気が済んだら帰るから。あなたは家で海外の件をちゃんと処理しておいてちょうだい、分かった?」

「何かあったらまず私に電話で相談すること。前みたいに勝手な真似は許さないから」

 翔太は今、後ろめたいことがあるからか、私の言うことを何でも素直に聞き入れた。

 その時、母が誰からの電話かと尋ねてきたので、私は電話の画面を母に見せた。「翔太よ。飛行機を降りてからずいぶん経つのに連絡がないから、心配してかけてきたみたい」

 私のその言葉は、翔太にも聞こえていた。私はスピーカーフォンをオンにする。「あなたから母さんと話して」...

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