第18章 失踪

同じ頃、病院の救急外来。

谷口美桜はベッドに横たわり、失血と痛みのせいで意識がところどころ霞んでいた。

松本先生はカルテを確認しながら、気の毒そうに目を細める。

「出血が多いですね。流産の記録がありますが……薬は使いました? それとも、殴られましたか」

薬? 殴られた?

ぼんやりした頭に、拘置所の光景がよぎる。

女が二人。容赦なく拳と蹴りを叩き込みながら、わざわざ言った。

『顔はやめな』

山﨑蓮が差し向けた連中。そう思った瞬間、美桜は震える指で衣服を持ち上げた。

松本先生の息が止まる。

「中野さん、すぐ記録。外傷による暴行の疑い。所見、全部残して」

注射の準備をしていた...

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