第21章 証拠を整理する

「谷口美桜……」

山﨑蓮は、心の奥でその名をギリ、と噛みしめた。

――よくもやってくれたな。

あれだけ大勢の前で、あんなことを言って。

俺があんなに追い詰められていたのに、労りの一言すらない。

滑稽すぎる。

以前なら、ほんの少し眉を寄せただけで、彼女は青ざめて尋ねてきたはずだ。『頭痛ですか』と。そうして黙ったまま薬を取りに走った。

それが今はどうだ。

大勢に嘲られている俺を尻目に、彼女がしたのは丸山虎太郎へ一通、メッセージを送っただけ。

山﨑蓮はふいに顔を上げ、狼狽の色を隠せない丸山虎太郎を射抜いた。

「お前……谷口さんと、仲がいいのか?」

――踏めば爆発する地雷。

...

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