第212章 真相を知るべきだ

田村忠は全身をがたがた震わせながら、ポケットから古い写真を取り出し、床に叩きつけた。

写真には若い頃の田村忠と大野直哉が写っている。大野家の前で並び立ち、直哉の手は田村忠の肩に置かれていた。二人とも、まるで本当の身内みたいに親しげに笑っている。

裏面には一行、かすれかけた文字が残っていた。それでも読める。

――「親友の田村忠へ」。

署名は、大野直哉。

日付は、大野直樹が事故に遭う二か月前だった。

「この写真……あなたが、俺に書かせたんです」

田村忠の声は震えていた。

「記念に残しとけって。全部片づいたら、俺たちは兄弟だって……そう言ったじゃないですか」

大野直哉は黙ったまま...

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