第214章 彼女が証拠を捏造した?

その夜、大野直哉の弁護団が一斉に動き出した。

午前2時。保釈申請が裁判所へ提出される。

理由は「身柄拘束に耐えられない健康状態」――脚はまだ完治しておらず、継続的な治療が必要だというものだった。

同時に、田村忠の供述にも疑義が投げられる。二十年以上も姿を消していた人間が突然現れたところで、どれほど信用できるのか、と。

翌朝早く、谷口美桜のスマホが鳴った。警察からだった。

「谷口さん、田村忠が供述を翻しました。あなたから金を受け取って、大野直哉を陥れたんだと」

谷口美桜はスマホを握りしめ、指先に力が入る。

「……本人の口から?」

「はい。調書はこちらにあります。確認に来ていただ...

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