第229章 証拠を手に入れる

車は走り続けて、雲徳村に着いたのは出発からほぼ2時間後だった。

雲海市のいちばん東の端。家は十数軒しかない。

道はだんだん細くなり、最後には土の道が一本残るだけになる。両脇は荒れ地ばかりだった。

山本由樹が村の入口で車を停め、眉間にしわを寄せる。

「……ここ、人住んでんのか?」

「たぶん、ここで合ってる」

谷口美桜は手元のメモを見てから、ナビを起動した。

「降りよう。中は車じゃ無理だと思う」

「だな。行くか」

山本由樹は谷口美桜のハイヒールに目を落として、「ちょっと待て」と言った。

車を降り、トランクからスニーカーを一足取り出して彼女に差し出す。

谷口美桜が目を丸くする...

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