第233章 山﨑蓮の出国

大野直哉の件を調べていたあいだ、山﨑グループもまた、ろくな日々を送れていなかった。

山﨑蓮はオフィスのデスクに座り、目の前に積み上がった書類へ視線を落とす。どれを開いても、並ぶのは悪い知らせばかりだ。

華東の2つの案件は突然ストップがかかった。上からの調査というより、誰かが裏で糸を引いている。

共同出資者は次々と手を引き、銀行は返済を急かしてくる。資金繰りは一気に詰まり、山﨑グループは瞬く間に危機へ追い込まれた。

がちゃり、と扉が開く。

入ってきた丸山虎太郎の顔色は、目に見えて悪かった。

「山﨑社長、城南の土地も止められました。手続きが不備だとかで、再審査だそうです」

山﨑蓮は...

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