第57章 ブラックリスト入り

翌朝、山﨑蓮は「朝いちで大事な会議がある」と言い訳して、下山柚奈の退院の迎えを丸山虎太郎に任せた。

ところが丸山虎太郎が会社へ戻ると、山﨑蓮は会議どころか、オフィスでぼんやりしていた。

ドアを軽くノックして、丸山虎太郎が声をかける。

「山﨑社長、賃貸契約のほう、まとまりました。ご確認ください」

山﨑蓮はざっと目を通した。契約期間は1年。まあいい。どうせそのころには、下山柚奈も自分で家を一軒買えるはずだ。

彼がうなずくのを見て、丸山虎太郎は続けた。

「山﨑社長、下山さんが、お昼はご一緒したいと」

山﨑蓮はもう一度うなずく。退院の日に迎えにも行かなかったのだ。せめて昼食くらいは付き...

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