第147話相手を間違えた

クリフトンは、自分の太ももにしがみついて頑として離れようとしない女を見下ろした。

心の中に深い無力感が湧き上がってきた。

銃弾の雨が降る激戦の中でさえ、これほど無力だと感じたことはなかった。

クリフトンはため息をつき、こわばっていた体の力を抜いた。もう一歩を踏み出そうとするのをやめた。

「離せ」

声の冷たさはかなり和らぎ、少し乾いたかすれ声だけが残っていた。「立って話せ」

ミランダは彼の脚に顔を埋め、必死に首を横に振った。ひどい鼻声でくぐもった声を出した。「いや」

「嘘よ。私が手を離した途端、あなた絶対にどこかへ行っちゃうわ」

クリフトンはこめかみがズキズキと痛むのを感じた。

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