第202話別れよう

郊外の刑務所、面会室。

ハリソンはガラスの仕切りの前に立ち、無表情のまま向こう側にいる女を見つめていた。

かつては常に完璧なメイクを施し、隙のない装いをしていたアリアナだが、今はサイズの合わないだぶだぶの囚人服を身に纏い、その細い体にだらしなくぶら下げている。

ほんの数日の間に、彼女は別人のように痩せこけてしまった。顔色は土気色になり、眼窩はくぼみ、かつて念入りに手入れされていた髪は艶を失って頭皮にへばりついている。全身から打ちのめされたような絶望感が漂っていた。

「ハリソン!」

ハリソンの姿を見た途端、アリアナの死んだような目にぱっと光が宿った。彼女はガラスに飛びつき、両手をぴった...

ログインして続きを読む